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久世

Author:久世
元HNは「微雨」「雨月」でした。
「久世」に改名しましたが、どれも私には違いないのでお好きなHNで呼んでください。

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鶴の恩返しパロディ

Category : メイン創作小説
説・空雨・麗也で鶴の恩返しをやったらどうなるか書いてみました
世界観やシナリオ崩壊注意


むかしむかしあるところに、お兄さんとお姉さんが山奥に住んでいました。
しんしんと雪が降り積もる季節ですが、暖房設備の家に住んでいる二人には、関係のない話でした。
ある日、仕事帰りでスーツ姿の説が、道端でなにかを発見しました。
なんだろうと近寄ってみると、それはなんと誤って罠に掛かってしまった鶴でした。
「可哀想に…。今すぐ外して差し上げますから」
説はカチャリと鶴の足から罠を外しました。
そしてハンカチを取り出して、器用に怪我をしたところを手当てしました。
「これで大丈夫でしょう。次からは気を付けてくださいね」
鶴はお礼を言うように鳴くと、遠くへ飛び去っていきました。

「…ってことがありましてね」
「へぇーっ、それはせっちゃんいいことしたねー」
夕御飯を食べながら、説は空雨に今日のことを話しました。
そのとき、吹雪の音に紛れてコンコンと玄関のドアを叩く音がしました。
「こんな時間に誰だろー?」
「お隣の山田さんがまたお裾分けしに来たんじゃないんですか?」
「あ、そっかぁ。じゃあ私出てくるねー」
空雨はどたばたと玄関へ向かうと、すぐにどたばたと戻ってきました。
「酷いせっちゃん!私というものがありながら、浮気していたのね!?」
「僕は浮気なんて趣味はありません。それに、貴方とも結婚していないじゃないですか」
「冗談だよ~。すごいべっぴんなお兄さんが遭難しちゃったから泊めてって!」
「そうですか。こんな家でよければ構いませんよ」
「わぁーい!れーちゃんおっけーだって!」
「れーちゃん…?あ、お邪魔します」
「貴方のあだ名らしいですよ?外は寒かったでしょう、こちらで暖まってください」
「は、はい。ありがとうございます」
麗也と名乗ったお兄さんは、白い着物を着ていてとても礼儀正しい人でした。
しかし、足を怪我していたので、空雨にぐるぐると包帯を巻いてもらいました。
「軽症でよかったね。安静にしてれば三日で治るから、それまでここにいなよー」
「うーん。二人がよければそうしようかな」
「全然大丈夫!むしろ大歓迎!ね、せっちゃんもそうでしょ?」
「………」
包帯を巻くときに取り外されたハンカチを見て、説は黙ってしまいました。
「せっちゃんどうしたのー?」
「いえ、何でもありません。そうですね、僕も空雨と同じ意見です」
空雨に名前を呼ばれると、考えるような仕草を止めて返事をしました。

それから三日たつと、麗也の怪我が治りました。
しかし、外は吹雪が続いて出られないため、そのあとも二人の家に泊まることになりました。
麗也はとても親切な人で、空雨の家事をよく手伝っていました。
「あの、話があるんだけどいいかな?」
三人でご飯を食べているときに、麗也が言いました。
「どーしたの?」
「機織りしたいんだけど…。機織り機とかあるかな?」
「きおりき?」
「空雨、はたおりきと読むんですよ。ところで、何故機織りを?」
「テレビで見たんだ。織られた布が綺麗だったから、俺もやってみたいなって」
「あるよねー、そういうの。いいんじゃないの?」
「確か、倉庫に機織り機と糸があったはずです。ご飯を食べたあとに探してみましょうか」
「うん、ありがとね。それと、もうひとつお願いがあるんだけど…」
麗也が続けて言った言葉に、二人は顔を見合わせた。

隣の部屋から機を織る音を聞きながら、二人は居間でのんびりと過ごしていました。
「ふーん、れーちゃんは鶴なのかー」
「空雨が手当てする前に僕のハンカチを巻いていましたから、恐らくそうかと」
「そかそか、擬人化するなんてすごいねー」
「驚くところはそこですか」
ずずっとお茶を飲みながら話していますが、内容は大変真面目な話でした。
「あと機織り中は覗かないでって言われたのはびっくりしたなぁ。反抗期かと思った」
「中学生じゃないんだからそんなわけないでしょう。今日麗也が見たテレビの内容、ご存知ですか?」
「んー、機織り講座的なものでしょ?」
「ええ。新聞のテレビ欄には、今回は鶴の羽を織り込んだ方法を取り扱うと書いてありました。何でも、鶴の羽でできた布は高価なようで」
「ちょ、それってまずいんじゃ…」
「そうですね」
「れーちゃん止めてくる!」
「待ってください」
麗也の部屋の襖を開けようとした空雨を、説は止めました。
空雨はピタッと止まり、しぶしぶもとにいた場所に座りました。
「今止めようとしても逃げられるだけです。明日、話し合いましょう」
「でもっ、れーちゃんの羽が!」
「落ち着いてください。基本をすっ飛ばして応用から始める人なんて、空雨くらいしかいませんよ」
「…?どーいうこと?」
なにを言っているのかわからず、空雨は首を傾げました。
「羽を織り込んでも、質が良くなければ売り物になりません」
「あっ、だからまずは練習しなきゃならないのか!」
「そういうことです」
「えー、でももしれーちゃんが私みたいなタイプだったらどうするの?」
説は席を外し、自室からノートパソコンを持ってきました。
そして、ノートパソコンを空雨の前で開きました。
「先程、麗也に僕のノートパソコンを貸してほしいと頼まれました。返されたあとに検索履歴を調べたら、機織りについてのワードが多数でした。これで納得しましたか?」
「うん。れーちゃんがめちゃくちゃ努力家で可愛い子ってのがわかった!」
「後者は理解しかねますね」
ノートパソコンから空雨は顔を外し、説はノートパソコンを閉じました。
「…でも、せっちゃん」
「はい?」
言おうか言わないか迷う素振りを見せたあと、空雨は口を開きました。
「そこまでれーちゃんのこと調べるとか怖いなー。まさかのストーカー気質?」
「とんだ誤解ですね。ただ、どんな相手であれあまり面識のない人は疑えと言われているだけです」
「…へぇ」
それだけを聞くと、空雨は深入りせずに口を閉ざしました。

次の日の朝、三人は輪になる形で居間に集まっていました。
外は相変わらず吹雪いていました。
「な、んで…」
説と空雨の前にいる麗也は、驚いた顔をしました。
「やはり、貴方が助けた鶴でしたか」
「全部あっさり認めちゃうんだね」
「バレちゃったからには仕方がないよね。説、空雨、今までお世話になりました」
悲しそうに立ち去ろうとする麗也を、空雨は手を掴んで止めました。
「気が早いよれーちゃん。ちゃんと話聞いてよー」
「今外に出ても吹雪で視界が悪いはず。道に迷うだけですよ」
「………」
麗也は諦めたように戻りました。
「麗也。鶴だとしても人だとしても、貴方にはここにいてほしいと思うのです」
「自分の羽を犠牲にしようとしなくていいんだよー。れーちゃんと一緒にいると楽しいし!」
「…本当にいいの?」
恐る恐る麗也は聞きました。
その声に、二人はこくりと頷きました。
「ありがとう。鶴たちには仲間はずれにされてたから、帰れる家ができて嬉しいなぁ」
「まぁ、人間になれる鶴なんて珍しいですからね」
「でもれーちゃんいい子だよー。とにかくこれからもよろしく!」
「うん。よろしくね」
こうして三人はずっと幸せに暮らしました。
めでたしめでたし。















後書き

れーちゃんいい子マジいい子
前からあったネタだけどなかなか書けなかったから今回書けて満足
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