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久世

Author:久世
元HNは「微雨」「雨月」でした。
「久世」に改名しましたが、どれも私には違いないのでお好きなHNで呼んでください。

・上の絵はまろさんに描いてもらいました!

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トランプやろうとしてるだけ

Category : メイン創作小説
かっこよく書こうとして玉砕


「暇だー」
目の前でソファーに寝そべっている空雨が、ゲーム機を放り投げた。
投げ出されたゲーム機は、低いテーブルの上に弧を描いて、僕の座っているソファーに落ちた。
隣に落ちているそれを一瞥し、視線を手元の文庫本に戻す。
「ちぇーっ、無視とかつまんなーい」
読書しながらでも、口を尖らせてじたばたと手足を動かしている様子が容易に想像できる。
「拗ねても可愛くないですよ」
「せっちゃんひっどーい!」
冷たくあしらうも気にしていないようで、笑いながら空雨は起き上がった。
そこで、ふと考えるような仕草をする。
「ど…」
『どうしたのですか?』と口を開こうとした瞬間、弾むような声が被さった。
「そうだ!トランプやろう!」
「は?」
突然そう言うなりパーカーのポケットからトランプを取り出す。
そのときに、ゲームのカセット、飴、絆創膏、キーホルダー等が大量に零れ落ちた。
「四次元ポケット…?」
「やだなぁ、普通のポケットだよー」
空雨は膝に落ちたイチゴ味の飴を口に含んで、その他のものをポケットに押し込んだ。

「さて、トランプで何やろーか?」
「僕はやるとは言ってませんが」
「ベタにババ抜きかな?でもスピードとかブラックジャックもいいよなぁ~」
「…話聞いてますか?」
「あっ、ポーカーやりたい!決定!」
「はぁ…」
子供のような無邪気さで嬉々と話す空雨に呆れる。
一方的な話を聞いているぐらいなら読書に集中した方がいいと判断し、本のページをめくった。
「読書と私が相手のポーカー、どっちの方が楽しいと思う?」
『私が相手』というところを強調し、聞き慣れていない低い声で尋ねる空雨。
その目は僕を捉えて逸らすことを許さず、その口元は三日月のようにつり上がる。
―答えなんて、一つしか無いでしょう?
僕は、本を投げ捨てた。

「貴方から誘ったのですから、少しは楽しませてくださいよ?」
「あはっ、すごい余裕だねー。そのポーカーフェイス、崩してあげる」
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