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久世

Author:久世
元HNは「微雨」「雨月」でした。
「久世」に改名しましたが、どれも私には違いないのでお好きなHNで呼んでください。

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智を愛するということ1 青と世紀末の詩

Category : 主観的思想
大学生の夏休みというものは、退屈なものだなあ。
もうすぐお昼という時間に目が覚めて、暫くぼんやりしているときに、なんとなくそう思った。
9月の初旬。
妹と弟は学校が始まったというのに、私はあと2週間も休みがある。
先月は長期休暇に心から喜んでいたはずなのだが、今となっては毎日が忙しない学校生活が恋しい。
この退屈をどうにかしたかった。
私は財布を開き、数枚のお札を確認する。
よし、いける。
そう確信した私は、車の鍵と財布、それから携帯電話を鞄に詰め、ついでに読みかけの本も持って家を出た。

目的地は家から車で約30分。
通学路の途中に通る、駅の近くにあるカフェは、案外見つけにくい。
和風の一軒家そのもの、隠れ家のようなそこは、心から落ち着ける空間だった。
日当たりの良い席が空いていたため、そこに座る。
窓で隔てられていなければ縁側のようだ。
定員に注文し、冷えた水を飲んで一口飲む。
料理が運ばれるまでまだ時間がある。
それまでどうしようかと考えて、ああ、と思い出したように、鞄から本を取り出した。

「『世紀末の詩』か。良い選択だね」
落ち着いた女性の声が、目の前から。
はっと顔をあげると、私と向かい合うように見知らぬ人が座っていた。
「……大学に知り合いの事務員がいて、貸してもらったんです」
驚きながらも言葉を返す。
何故だか、悪い気分はしなかった。
見たところ私よりも年上。
しかし、そう年を取っているように見えないところから、20代前半だろう。
艶のある黒髪を一部後ろに束ねた髪型は、そうだ、確かハーフアップといったはずだ。
凛とした顔立ちの中でも、一際目立つ青い瞳は、夜空のようにきらきらしている。
こんな大人っぽい人でもカラーコンタクトなんてするんだなあ。
そう意外に思っていると、彼女は形の良い口元を緩めた。
「読み終わったら、またここにおいで」
「それは、どういう」
疑問を投げかけるところで、料理が運ばれてきた。
彼女は音も立てずに席を立ち、店員の後ろを通り、それから。
「嘘……」
消えてしまったのだ。

手元の本を見る。
タイトルは『世紀末の詩』。
本当の愛を見つけるべく、主人公たちは色んな人々の愛の形を見て、否定を繰り返し、最終的になにが残るかを探っていく。
愛ってなんだろうなあ。
ぼんやりと少し考え、すぐに行き詰まってしまった。
本を読んでからまた考えることにしよう。
そう思い、私は料理に手をつけることにした。


『世紀末の詩』
(Amazonのリンクです)

続きは自分なりの考察であるため、出来ればこの本を読んでからの方が楽しめると思います。


「どうだった?」
アイスコーヒーのストローをくるりと回し、青い瞳の彼女は問いかける。
この間と同じ場所の同じ席。
私と彼女はこうしてまた、顔を合わせることとなった。
「泣きました。それはもう、すごく」
素直に感想を述べると、同意するかのように彼女は微笑んだ。




途中までですがとりあえずブログに上げます。
そのうち続き書きます。
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