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久世

Author:久世
元HNは「微雨」「雨月」でした。
「久世」に改名しましたが、どれも私には違いないのでお好きなHNで呼んでください。

・上の絵はまろさんに描いてもらいました!

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雨と月と

Category : サブ創作小説
過去の私に読んで欲しい小説
を、コンセプトに書いていく予定
続編なかったらごめんね

今時、パソコンを持っていないのは時代遅れだろうということで、両親がノートパソコンを買った。
家族兼用ということになっているけれど、両親は休日に少しくらいしか使わないし、妹と弟は友達と遊んでいる方が楽しいらしい。
つまり、ほぼ私がパソコンを独占出来るということだ。
と言っても、パソコンなんて授業で少ししか使ったことがない。
家にパソコンがあっても、検索サイトで調べものをして、終わり。
しばらくそんな使い方をしていたある日、開いたインターネットの画面端に表示されている、小さな広告が目に入った。
何気なく広告をクリックする。
すると、ぱっと開かれたウィンドウは、
「チャット…?」
チャットルームへの入室画面。
名前を入力する欄と、その隣に入室するというボタン。現在の参加者は0名らしい。
私はタイピングにはまだ慣れず、ローマ字表をやっと最近見ないで打てる程度だ。
人がいるのであれば、きっとチャットについていけず恥ずかしい思いをするだけだろう。
しかし、今は誰もいない。
チャットというものに前から興味があった私は、HNを入力する。
片手でぽちぽちと変換。U、G、E、T、Uで、雨月。
授業中、国語の教科書を何気なく見ていたときに載っていた、某有名な古文の題名だ。
入室して、挨拶でもなんでもいいから何かちょっと打って、退室しよう。
そう頭の中で考えながら、入室ボタンをクリックした。

雨月 さんが入室しました

雨月 さんが入室しました

「…あれ?」
私は思わず首を捻る。
何故二回も同じ文字が表示されたのだろう。
しかしその疑問は、すぐに解決した。

雨月:こんにちは。名前が被るなんて珍しいですね。

私以外に、同じタイミングで入室した人がいるからだ。
とにかく無言で退室するわけにはいかないし、挨拶をしなければ。
こんにちは、は…確か、K…ってどこだっけ。

雨月:同じだと分かりづらいですね…。どうしましょう?

ちょ、ちょっと待ってください。
焦る気持ちでキーボードのキーを押していく。
何分かは分からないけど、急いでるから変換してないけど、エンターキーに指を伸ばした。

雨月:こんにちはなれてなくておそいですごめんなさい

パソコンの前で私は顔を覆う。これは恥ずかしい。
相手に馬鹿にされたり、呆れられてしまったらどうしよう。
多分一生思い出したくない記憶として残るんだろうな…。
とにかくなんとか理由をこじつけて早々と退室してしまおう。
私は指の隙間から、チャット画面を覗き込んだ。

雨月:いえいえ、大丈夫ですよ。ゆっくりで構いませんからね。

凄い…凄い良い人だったー!!
あっ、どうしよう。お礼は言わないといけないよね。
Aは…、うん、すぐ見つかった。

雨月:ありがとうございます!

優しい人でよかった…。
私はほっと胸を撫で下ろす。
もう少しだけ、この人とチャットしてみたいな…。
退室ボタンに置いていたカーソルを移動して、相手に話しかけた。

雨月:そういえば、名前どうしますか?

雨月:そうてすね…雨月さんは雨と月どっちの方が好きですか?

うーん…。何故この人はこんな質問をするんだろう。
でも、聞かれたからには答えないとな…。
私は不思議に思いながらも、数分をかけて考えた。

雨月:どちらかといえば、雨…ですね。

雨月:それでは貴方の名前を「雨」に変えてみるのはどうでしょう? そして、私も名前を「月」に変えるんです。

雨月:なるほど…! ではそれにしますね!

それならば分かりやすいよね。
私も相手の意見を結構気に入り、名前を変更しようと一旦退室する。
それから名前を「雨」に変えて入室し直した。

雨月 さんが退室しました

雨月 さんが退室しました

雨 さんが入室しました

そう3つ表示されているログを見ていると、数秒もかからないうちに、

月 さんが入室しました

という文字が追加された。

月:これで見易くなりましたね。

雨:そうですね。 ところで、なんでああいう提案をしたんですか?

月:それは、私が他のHNを持っていなかった事と、咄嗟に思い付いたのがあれだったからです。

月:それと、もう一つの理由が、

私が納得したようなコメントを打っているところに、続けて月さんの言葉が表示される。
なんだろうと思いながら、途中まで打った物をバックスペースキーを長押しして消した。

月:なんか、良いじゃないですか。雨と月とそれから私、みたいな感じで。

雨:みんな違ってみんな良い、ですか?

月:そうそう、それです。

小学生の頃学校で習った詩のフレーズに似ているなぁと打ってみたら、当たっていたようだ。
敬語で丁寧だし、真面目な人なのかなというイメージだったが、ちょっと面白いなと印象が変わる。
そして私が何となく画面を見ていると、ふと引っ掛かる文字を見つけた。

雨:雨と月とそれから私の私って、誰ですか?

月:あっ

不意をつかれたような様子に、私は思わずクスリと笑ってしまった。
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